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切れ痔(裂肛)の日帰り手術
慢性化したり、いぼを伴う場合や、肛門括約筋の過度な緊張がある切れ痔では、手術が必要です。
切れ痔の日帰り手術 ※当院では切れ痔の手術は他院へご紹介させていただいております
お薬や生活習慣の改善により約75&の切れ痔は良くなりますが、25%は手術が必要となります。手術が必要となるのは、肛門周辺の皮膚が線維化、瘢痕(ハンコン)化して皮膚が狭まって(しぼんで)しまったり、肛門括約筋が過度に緊張した状態になった慢性期からが目安です。
手術は所要時間が15分から30分程度で、寝ている間に終わり、日帰り手術が可能です。切れ痔の手術には、用指肛門拡張術、側方皮下内括約筋切開術(LSIS)、裂肛切除術・肛門ポリープ切除、皮膚皮弁移動術(SSG)などがあり、症状に応じた手法を選びます。
手術内容 ※当院では切れ痔の手術は他院へご紹介させていただいております。
用指肛門拡張術
慢性化した切れ痔が肛門括約筋を過度に緊張させ、激しい痛みがある際に行う手術で、肛門括約筋にある過度の緊張をゆるめて症状を改善します。内容は、麻酔をし、指を使って肛門を拡げるというもので、日帰り手術が可能です。
側方皮下内括約筋切開術(LSIS)
過度に緊張する肛門括約筋により、たびたび切れ痔を繰り返す場合に行う手術で、肛門括約筋の一部をメスで切開します。切開により肛門括約筋の緊張が解消され、慢性化した切れ痔が改善するので、日帰り手術が可能です。肛門ポリープの併発がある場合には、切開と同時にポリープの切除も行います。
裂肛切除術・肛門ポリープ切除
慢性化して切れ痔が深い溝のようになって治りにくくなっている場合に、裂肛切除術で切れ痔を切除して治りやすい形に整えます。肛門ポリープや見張りいぼが併発している際には、その切除も行います。肛門括約筋の緊張が過度である場合には、側方皮下内括約筋切開術(LSIS)も同時に行って切れ痔の慢性化を改善します。すべて含めて、日帰り手術が可能です。
皮膚弁移動術(SSG)
慢性化した切れ痔では、線維化・瘢痕化(はんこんか)部分が症状を悪化させています。そこでこれを裂肛切除術で切除し、切除後の欠損部分に近くの皮膚を移動させて覆いかぶせることで、肛門が狭まっていた状況を改善します。日帰り手術が可能な場合と入院が必要になる場合があるため、ご相談ください。
手術後について
手術後は、排便することは問題ありませんが、排便時に強くいきんで硬い便を出そうとしないでください。大量出血する可能性があります。
手術内容に合わせた最適な麻酔方法を使うので、手術にほとんど痛みはありません。
ただし、日帰り手術ではご帰宅された後で麻酔の効果が切れますので、強い痛みが出る場合もあります。痛みが予想される際には、通常の痛み止めに加え、効果の強い鎮痛剤を処方しています。それでも痛みが強い場合には、ご相談いただけたら神経ブロックの注射で痛みを抑える方法もあります。
日常生活の改善
痔は生活習慣病ですので、適切な治療で症状が収まっても、生活習慣を改善しないと再発したり、他の痔になる可能性があります。切れ痔は特に、慢性的な便秘や下痢を解決することで、再発リスクを大きく下げることができる病気です。
できる範囲のことから日常生活に取り入れて、便秘や下痢にならないようにしましょう。
便秘対策
- 食物繊維が多い食事を心がけましょう
- 水分をたっぷり摂りましょう
- 無理なダイエットはやめましょう
- 自然な排便の習慣をつけましょう
- 排便時に強いいきみや長時間のいきみをしないように心がけましょう
- 適度な運動を日常的に行いましょう
下痢対策
- 食べ過ぎに注意して、腹八分目を心がけましょう
- アルコールの摂り過ぎに注意しましょう
- 唐辛子などの辛いもの、刺激の強いものを食べ過ぎないようにしましょう
- 冷たい飲み物や食べ物を控え、お腹を冷やさないようにしましょう
- 消費期限や賞味期限をしっかり確認しましょう